道路使用許可・占用許可
道路とは本来、人や自転車、自動車等が通行することを目的としており、その道路を通行以外の目的で利用する場合は、道路を管轄する警察署または、道路管理者の許可を得なければなりません。
道路を工事などで一時的に使用する場合、交通の安全に支障をきたす恐れがあるとして、その道路を管轄する警察署に申請し、 道路使用許可 を得なければなりません。
そして、日よけや看板等を設置するなど、継続して道路を使用する場合は道路の占用にあたり、道路管理者に申請して道路占用許可を得なければなりません。
道路使用許可・占用許可に共通する事項として、使用または占用に供する道路には単に道路表面上を意味するのではなく、道路の地下や上空も含みます。
そのため、地下に送電線を埋没する工事や、道路上空にはみ出して看板を設置する作業には道路使用許可、道路占用許可の取得が必要となります。
*道路の工事にあたっては、道路工事承認申請も必要になります。
*道路管理者とは道路の維持管理を行う者。国道の場合は国道事務所及び出張所。
道路使用許可の種類と必要書類
道路使用許可の申請には申請書に添付書類として下記の書類の添付を求められることがあります。
また、許可の対象となる行為は以下の4種類に大別され、1号許可から4号許可に別れます。
・1号許可
道路工事など、道路において工事や作業をする場合
申請書の他に、 現場案内位置図、現況道路及び周辺見取図、工事工程表、保安対策図(断面図を含む)、交通量調査結果
う回路略図(看板等の位置・内容を含む)、広報対策資料などの添付が必要になります。
・2号許可
看板や街灯などの工作物を設けようとする場合
申請書の他に、 現場案内位置図、現況道路及び周辺見取図、工事工程表、保安対策図(断面図を含む)、交通量調査結果
う回路略図(看板等の位置・内容を含む)、広報対策資料、設置工作物の設計書などの添付が必要になります。
・3号許可
お祭りなどに伴って露店や屋台等を特定の場所に出す場合
申請書の他に、 現場案内位置図、現況道路及び周辺見取図、露天等の形態を記載した図面
道路使用の計画書などの添付が必要になります。
・4号許可
避難訓練やお神輿など、道路の広範囲を移動しながら使用する場合
チラシやティッシュ配りなどは4号許可に該当します。
申請書の他に、現場案内位置図、現況道路及び周辺見取図、交通量調査結果
う回路略図(看板等の位置・内容を含む)、広報対策資料、道路使用の計画書、道路使用の形態を記載した図面 などの添付が必要になります。
*申請書に添付する書類は管轄の警察署によって異なる場合があるため、事前確認が必要です。
道路使用許可の条件
道路使用許可には、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るために必要な範囲で下記の条件が付くことがあります。
・施工時間の制限、原則として9時から18時までです。夜間は20時から翌6時まで
・施工時間外は、埋戻し、覆工を確実に実施し、交通を解放すること
・作業帯の幅は、車両通行路、歩行者通路を確保した上での必要最小限とする
・同一路線においては、他企業の工事等を含めて、作業帯の間の離隔は原則300メートルは確保すること。
・車両通行路の幅員、1車線の場合3.5メートル以上、2車線では6.5メートル以上、歩行者通路の幅員は1.5メートル以上
・必要箇所に交通誘導員を配置
道路使用許可の基準と期間
以下の場合に、道路使用許可が与えられるとされています。
- 当該申請に係る行為が現に交通の妨害となるおそれがないと認められるとき。
- 当該申請に係る行為が許可に付された条件に従って行なわれることにより
交通の妨害となるおそれがなくなると認められるとき。 - 当該申請に係る行為が現に交通の妨害となるおそれはあるが
公益上又は社会の慣習上やむを得ないものであると認められるとき。
路上工事等で道路を使用する場合の許可期間は、おおむね6ケ月以内が原則となり
工事の種類によっては15日以内、1か月以内若しくは通じて8時間以内となる場合があります。
*上記を基準として工程に応じた必要最小限度の期間で許可が下ります。
道路占用許可が必要な工作物等
下記のいずれかに掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合は、道路管理者の許可を受ける必要があります。
- 電柱、電線、変圧塔、郵便差出箱、公衆電話所、広告塔その他これらに類する工作物
- 水管、下水道管、ガス管その他これらに類する物件
- 鉄道、軌道その他これらに類する施設
- 歩廊、雪よけその他これらに類する施設
- 地下街、地下室、通路、浄化槽その他これらに類する施設
- 露店、商品置場その他これらに類する施設
- その他必要と認められるもの
道路占用許可申請の必要書類
道路占用許可を申請するためには、道路占用許可申請書の他に下記の書類が必要になる場合があります。
・申請個所位置図
・申請個所案内図
・現状写真
・平面図、縦断図、横断図、構造図
・保安施設設置図
・工程表
占用する物件や各道路管理者によって必要書類が変わってくるため、事前確認が必要です。
道路使占用許可の期間と占用料
道路占用許可には、期間が付されますが、必ずしも申請者が希望する占用期間を許可の際に採用することとはなりません。
道路法では、占用物件毎に次のように占用期間の最高限度を定め、その範囲内で期間を決定することとしています。
事業者が設ける占用物件(企業占用物件)は、10年以内
その他の物件(一般占用)については、5年以内
また、道路占用許可は、本来、自由な通行・使用を目的とする道路を、著しい支障を与えない場合に限って、特定の者に排他独占的に使用する権利を与えるものであるため、道路管理者が道路管理権に基づき占有料を徴収することができきます。
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